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 イルカセラピーという言葉があるように、イルカと一緒に泳ぐことにより病などが治ってしまうということを耳にします。そのイルカの不思議な生体を研究するために、実際に船に乗り何度も調査を行いました。
 魚住先生も開発にかかわるこの「象」プロジェクトでは、障害者のために実際にイルカと触れ合うことが困難な子ども達を対象に、海中を探索してイルカと触れ合う疑似体験をしてもらうためのVR(ヴァーチャル・リアリティ)システムを開発しています。
 「手招き」などの簡単なジェスチャーを用いて仮想空間内を泳ぐイルカとコミュニケーションをとることができるという点がこのシステムの特徴です。また、利用者の生理データ(脳波、脈拍、呼吸など)を計測し、解析することによって、感性的な「癒し」の効果を客観的なデータを計ることも目標としています。
 最終的には、「融通がきかない、親しみがない、創造性がない」等の課題が残されているコンピューターを、視覚、聴覚、触覚等のいわゆる人間の五感刺激による感覚情報と、脳波等の生命情報を組み合わせた感性知識ベースを構築し、さらには人工知能型知識ベースと統合することにより、人間の「感性」をコンピューターに反映させたいと、日々研究を重ねています。

(上)仮想現実の世界の海にいるヴァーチャルイルカとコミュニケーションを取り、「癒し」を得る。

(左)現実のイルカと同じような動きに近づけるため、それぞれのヴァーチャルイルカに性格が割り振られ、同じ動きを二度とすることもない。
ディスプレイとグローブを装着することにより、イルカとのコミュニケーションを図ることができる。


 イルカの研究ばかりがクローズアップされ、イルカの先生と思われていますが、それはほんの一研究にしか過ぎません。それに、他の研究者が取り組んでいる内容も多岐に渡り、音や映像を利用したストレス緩和やヒーリング支援ソフト、生命情報を利用して身体と心のケアを在宅で行うことが可能なソフト、人が住みやすく安らげる、機能的と感じる知識ベースを応用したソフト、人の感性で食品・環境を管理する知識ベースを応用したソフトなどがあります。それらがいつか現実の生活の中で活かされる日が来ることを夢見ています。

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