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(上)新日本製鐵株式会社室蘭製鐵所は、北海道で唯一、高炉のある製鉄所だ。

(左)釜状の転炉。高炉から出た銑鉄(せんてつ)は、ここで強い鉄になる。
転炉から出た鉄は、2次精錬で特殊鋼になり、冷やして固めた後圧延される。上記は棒鋼。
弁ばねの線経1〜4ミリ程度。毎分数千回の伸縮に耐えられるように、ビル鋼材の4倍もの強度を持つ。
 新日本製鐵(株)室蘭製鐵所でつくられる鋼材(鉄)は、主に自動車のエンジン部品や足回り部品など、安全上重要な所で活躍しています。エンジンバルブを上下させる「弁ばね」もその一つ。燃焼部に近く高温という過酷な環境下で、毎分千回以上、10万キロ走ると1億回以上、伸び縮みするため、それに耐えうる強い材質でなければなりません。もし弁ばねが壊れるとエンジンは停止し、人の命をおびやかすことから、高い信頼性が求められるのです。
 強く耐久性にすぐれた鋼材をつくるには、製鉄の際、破壊のもとになる不純物をいかに取り除くかがカギとなります。室蘭製鐵所では、不純物を限りなくゼロに近づけるとともに、どうしても残る不純物を無害化する技術を開発、高強度化を実現しました。さらに、優れた検査体制によって品質を保証しています。このような高度な技術をもつ製鉄メーカーは世界にもごくわずか。現に弁ばね用の鋼材は日本の製鉄メーカー2社で世界の約8割のシェアを担っており、そのうちの一社が新日本製鐵(株)室蘭製鐵所なのです。
 環境というキーワード抜きには自動車産業を語れない時代、室蘭製鐵所が力を注いできた鋼材の高強度化は、部品の小型化・軽量化を進め、燃費や排ガスの低減に寄与してきました。これからどんな技術が生まれるのか、目が離せません。

 


   室蘭製鐵所で生み出される弁ばね材は、世界最高峰の強度を誇ります。この強度を支えているのが、劣化のもとになる不純物を小さくしたり、制御したりする技術です。長年、特殊鋼に特化し、技術を磨いてきた私たちだからこそ成し得たのではないでしょうか。それだけに、お客様である自動車メーカーや部品メーカーから、高度な要求が寄せられます。限られた短い時間のなかで、品質とコストパフォーマンスの両方を高めるのは大変ですが、やり遂げたときの達成感はこたえられません。これからも技術に磨きをかけ、高強度化を目指します。


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