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(上)絶え間なく電気を供給しなければならない発電所にとって保守・点検はなくてはならない作業。

(左)白鳥大橋建設の際には最後のチェックとして大きな役割を果たした。
検査員はさまざまな機器を使って検査を行う。ほんのわずかな「きず」も見逃すことは許されない。
 私たちが特に気にとめることもなく渡っている橋、何年も壊れることなく架かっているのは、そこに私たちの非破壊検査が活躍しているからなのです。
 「もの」を創り、それが使う人の要求を満たしているのかを調べるには、それを壊れるまで無理なことをさせて確かめるのが確実な方法です。しかしわざわざ架けた橋などを壊すわけにはいきません。そこで出てくるのが非破壊検査です。非破壊検査とは超音波で胎児を観察するように、できあがった「もの」をきずつけずに行う検査のことです。
 石油精製施設や発電所などのプラントで使用される装置類など、数十年間も使われるものが故障しないように、未然に悪いところを見つけることも非破壊検査の重要な役目です。もしこの非破壊検査がなかったら発電所は大変なことになります。数千本の細いチューブで構成される熱交換器という装置に、小さな穴が開いていたら発電所は止まり、私たちは電気を使うことができなくなります。このようなことを防ぐための保守や保全を目的とした検査も私たちが行っています。
 直接ものづくりを行うわけではありませんが、製作中や出来上がった「もの」をチェックしたり安全に運用するために行う非破壊検査は、まさに縁の下の力持ちと言えるでしょう。

 


   最近の検査装置はコンピュータの高度化に伴い驚くほどの進歩を遂げていますが、直接それが検査の判断に結びつくわけではありません。
 熟練した医者が患者を診る際に、診断結果と過去の経験を照らし合わせて病気を判断します。それと同じように名人と呼ばれる検査員は、検査対象物を知り、環境や使用条件を踏まえた上で検査方法を考え、採取したデータから真実の姿を読み取ることのできる人のことを言います。
 私の仕事は新しい検査装置を導入したり、検査のやり方や判断の基準を考えたりすることなのですが道具はあくまで道具、この検査の心をうまく伝えることも大きな仕事だと思っています。


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